子どもの歯科検診「歯並び要受診」ですぐ矯正?焦らず進む次のステップ | 一宮市の歯医者|あおぞら歯科・こども歯科

子どもの歯科検診「歯並び要受診」ですぐ矯正?焦らず進む次のステップ

子どもの歯科検診「歯並び要受診」ですぐ矯正?焦らず進む次のステップ

「歯並び要受診」のプリントを受け取った保護者さまへ


お子様が学校の歯科検診で「歯並び:要受診」と書かれた紙を持ち帰ると、思わずドキッとしてしまいますよね。ただ、要受診=すぐに高額な矯正が必要、という意味ではありません。この記事では、焦らず進めるための次の一歩を、一宮市のあおぞら歯科・こども歯科がわかりやすくお伝えしていきます。


この記事の要点まとめ


  • 学校の「歯並び要受診」はスクリーニング結果であり、すぐに矯正治療が必要とは限らない
  • 受診後は保険適用の口腔診査で現状を把握し、精密検査の要否を歯科医師と相談することが大切
  • 経過観察か早期治療かは精密検査の結果をもとに判断し、納得して進めることが重要


学校歯科検診の「歯並び要受診」の正しい意味とよくある誤解

学校歯科検診の「歯並び要受診」の正しい意味とよくある誤解

学校で配布される検診結果の紙は、あくまで「専門的な歯科医院で確認しましょう」というお知らせです。まずは検診の位置づけを正しく知ることから始めてみましょう4


学校検診は「数十秒の目視によるスクリーニング」であるという事実


学校歯科検診は、体育館や保健室で行われる集団健診で、一人あたりにかけられる時間はごくわずかです。学校歯科医は、専門的なライトやレントゲンを使わず、数十秒の目視で歯列・咬合(かみ合わせ)を確認していきます。


つまり検診とは、「気になる所見のあるお子様を拾い上げるためのスクリーニング」であり、確定診断や治療方針を決めるためのものではありません4。噛み合わせの詳細や顎の骨格までを、この短時間で判断することはできないのです。「要受診」の紙は、歯科医院で改めて詳しく診てもらうためのきっかけ、と受け止めていただければ十分です。


「要受診=すぐに高額な矯正治療が必要」ではない理由


インターネットで検索すると「早期治療しないと手遅れ」といった情報も目に入りますが、実際には「要受診」と書かれていても、経過観察となるお子様が少なくありません3。乳歯と永久歯が混在する時期は、生え変わりや顎の成長によって歯並びが自然に整っていくこともあるためです。


受診勧告書は「今すぐ自費治療の契約が必要」という意味ではなく、「一度、精密検査を受けて現状を把握しましょう」という案内にすぎません。まずは冷静に、お子様のお口の状態を専門的に評価してもらうこと。それが次のステップにつながります。ご自身の仕上げ磨きや食生活を責める必要もありません。


要受診のプリントをもらったら?保護者さまが取るべき「3つのステップ」

要受診のプリントをもらったら?保護者さまが取るべき「3つのステップ」

プリントを受け取ってから受診までの流れを、具体的な3つのステップで整理してみます。順を追って進めれば、無理なく次の一歩を踏み出せます。


ステップ1:受診勧告用紙(プリント)の提出期限やルールを確認する


まず、学校から配布された用紙の提出期限をチェックしましょう。多くの小学校では、受診後に歯科医院で結果欄を記入してもらい、学校へ提出する流れになっています。提出期限は学校ごとに違いますが、夏休み前や学期末までを目安としているケースが一般的です。


期限に余裕がない場合は、早めに歯科医院へ電話またはWEB予約で連絡しておくと安心です。予約時に「学校健診の紙を持っています」「歯並びについて相談したい」と伝えれば、適切な診療枠を案内してもらえます。用紙は当日必ず持参してくださいね。


ステップ2:最初の相談や検査に「健康保険」が適用されるかを確認する


費用面が気になる保護者さまも多いと思いますが、費用の切り分けを知っておくと安心につながります。むし歯のチェックや一般的な口腔内診査は健康保険が適用されるケースがあり、初回相談のハードルは決して高くありません1


一方、本格的な矯正相談・セファロ撮影・歯型採取などの精密検査や、矯正装置を用いた治療については自由診療(自費)となるのが一般的です。予約時に「保険診療の範囲でまず診てもらえるか」「精密検査を希望する場合の費用はいくらか」を確認しておけば、後から慌てずに済みます。


ステップ3:セファロ(頭部エックス線規格写真)などの精密検査ができる歯科医院を予約する


歯並びを正確に評価するには、目視だけでなく骨格的な分析も欠かせません。セファロ(頭部エックス線規格写真)は、顎の位置や骨格のバランスを数値で確認できる検査で、矯正診断の基本となる装置です3


当院ではセファロをはじめ、口腔外バキュームや電動麻酔、超音波スケーラーなど、お子様が安心して受診できる設備を整えています。公式サイトでもお伝えしているとおり、「治療前に分かりやすく丁寧な説明」を心がけており、キッズスペースやベビーラックも完備。共働きで通院に不安を感じている保護者さまにも、ご利用いただきやすい環境です。


あわてなくて大丈夫!「経過観察」と「早期治療」を分ける判断基準


精密検査の結果によって、治療方針は大きく変わってきます。ここでは、成長期のお子様における判断のポイントを整理してみます。


成長期の骨格を活かす「第1期治療」が推奨されるお子様の状態


乳歯と永久歯が混在する時期に行う矯正を「第1期治療」と呼びます。顎の成長を利用できるのは、この時期ならではのメリットです3。具体的には、顎の横幅が狭く永久歯が並ぶスペースが不足しているケース、下の顎が前に出ている反対咬合(受け口)、上の前歯が大きく前に出ている上顎前突などが該当します。


こうした骨格的なアプローチが検討されるケースでは、床矯正やマウスピース型装置を用いて、顎の発育をサポートしていく方法があります。ただし装置の選択は、お子様の状態や生活習慣によって異なるため、精密検査の結果をもとに歯科医師と相談しながら決めていきます。


あえて治療を急がず「経過観察」で様子を見るケース


一方で、現時点では治療を開始せず、定期的な経過観察が望ましいケースも多くあります3。生え変わりの途中で一時的にガタつきが見えているだけの場合や、顎の成長がこれから期待できる場合などです。


この期間は3〜6ヶ月ごとに来院いただき、むし歯予防のクリーニングやフッ素塗布を受けながら、歯並びの変化を記録していきます。口呼吸や指しゃぶり、姿勢などの生活習慣が影響していることもあるため、MFT(口腔筋機能療法)などご家庭で取り組める内容もあわせてご案内します。「何もしない=放置」ではなく、適切なタイミングを見極めるための大切な期間とお考えください。


納得して進めるためのセカンドオピニオン検討の目安


もし最初に相談した歯科医院で、十分な説明がないまま矯正契約を急かされるようなことがあれば、いったん立ち止まって他の歯科医院の意見を聞くという選択肢もあります2セカンドオピニオンは、お子様と保護者さまが納得して治療を選ぶための正当な選択肢です。


判断の目安としては、「精密検査の結果を数値やレントゲンで丁寧に説明してくれるか」「経過観察という選択肢も提示してくれるか」「費用や期間の内訳が明確か」といった点を確認しましょう。当院でも、他院で相談された方のセカンドオピニオンや、経過観察のみのご相談を承っています。焦らず、お子様の成長に合ったペースで進めていくことが何より大切です。


よくある質問


Q1. 歯医者の3ヶ月ルールとは何ですか?

A. 歯科の保険診療において、同じ疾患の治療を継続する場合、初診から一定期間空くと再度初診扱いになるルールを指す通称です。定期メインテナンスの間隔として「3ヶ月ごと」を目安に案内されることも多く、むし歯や歯周病の予防管理に役立ちます1


Q2. 学校歯科検診で歯並びを診てもらうことは保険適用ですか?

A. 学校検診そのものは保険診療ではありませんが、その後に歯科医院で受ける口腔内診査やむし歯チェックは保険適用となる場合があります。ただし、矯正を目的とした精密検査(セファロ撮影など)や矯正治療は、原則として自由診療となります1


Q3. むし歯になりにくいフルーツはありますか?

A. りんご、いちご、キウイなど、水分が多く歯にべたつきにくいフルーツは、比較的むし歯になりにくいとされます。ただし糖分は含まれるため、だらだら食べを避け、食後に水やお茶を飲む、仕上げ磨きをするなどの習慣が大切です1


Q4. 歯医者の2年ルールとは何ですか?

A. 一部の歯科治療(かぶせ物など)で、装着後2年以内に同じ部位で再治療が必要になった場合、保険点数の算定が制限される制度を指すことがあります。制度の詳細は現行の保険ルールに準じますので、担当歯科医院にご確認ください。


Q5. 経過観察になった場合、どのくらいの頻度で通院すればよいですか?

A. お子様の状態にもよりますが、3〜6ヶ月ごとの定期チェックが一般的です。むし歯予防と歯並びの経過確認を兼ねて通院いただくことで、治療が必要になったタイミングを逃さずに済みます。


参考文献


1. 厚生労働省. 健康づくりサポートネット(疾病・健康に関する情報). https://kennet.mhlw.go.jp/information/

2. 公益財団法人 日本医療機能評価機構. Minds ガイドラインライブラリ. https://minds.jcqhc.or.jp/

3. 日本小児歯科学会. https://www.jspd.gr.jp/

4. 公益社団法人 日本歯科医師会. https://www.jda.or.jp/


石原 宗典

歯科医師


あおぞら歯科・こども歯科

院長

石原 宗典

▶ 監修者プロフィール

経歴
北海道医療大学卒業
愛知県内歯科医院勤務
資格・所属学会
AIC会員
日本歯科医師会
日本歯周病学会
愛知県歯科医師会
一宮市歯科医師会